面白そうじゃないですか

映画「騙し絵の牙」を観る。

俳優陣が豪華。

印象に残ったシーンは、周囲の人々を巧みに操り面白いを実現してきた大泉洋が飲んでいたコーヒーを出版社のビルの屋上で地面に叩き付けるシーン。

そしてこの絵こそ、映画冒頭の松岡茉優が原稿にコーヒーをこぼすシーンとの対比となっており、コーヒーをこぼした方が果実を得て、コーヒーを飲んでいた方が果実を失うという結果、つまり騙し騙されの構図になっていたように思う。

謎解きの要素がもう少しあると思っていたので、そこが少し残念ではあったが、展開が面白く退屈せずに観ることができた。

その本屋でしか買えない本を売るというコンセプトは面白いと感じた。

逆サイドにはお宝が眠っているのだと気づかされた映画だった。

 

刺激と消費と記憶と五感から紡ぎ出される新しい現実

映画「ファイト・クラブ」を観る。

今回は2回目?の視聴ということもあり、様々な視点から楽しめた。

特にボブが警察に銃で撃たれて、亡くなって、なぜか崇拝されるシーンが印象的だった。

現代の資本主義という洗脳から抜け出し、殴られるクラブを通して、自分自身の世界を創り出していく。

そこには確かなロマンがあり、あらゆる幸福感が詰まっていたように思う。

侍の器

MONSTERS 一百三情飛龍侍極を観る。

読切漫画は読んでいたのだが、アニメはその迫力や演出が見事で、26分とは思えない満足感が得られた。

特に印象に残ったシーンは、シラノがヤバいやつだと分かり、そのシラノに過去助けられた女性がショックを受けて涙を流したのを見て、リューマがシラノを倒すシーン。

ワンピースでいうところの、ナミを巡るアーロンとルフィの戦いを思い出した。

戦闘時にモノクロになるところは、鬼気迫るものがあり、とても見ごたえがあった。 

ラストでゾロが少し出てきたのも、今のワンピースに通ずるものがあったようで、楽しめた。

弱冠19歳の尾田栄一郎氏のストーリーテリングの高さが光る作品だった。

あなたの行動プロセスは記録されているかも

映画SEARCH2を観る。

ハラハラドキドキ、まさにスリラーだった。

印象に残ったシーンは、死んだはずの父親が突然娘のもとに現れて、誘拐するところ。

伏線としては読めた。

でも、画面越しのライブや録画映像で進む展開は、終始、目が離せないほどの見応えがあった。

現代的にはリアリティを感じる展開だった。

仕事終わりの金曜日の夜としては、とても気分転換になる映画だった。

立場は違えど憎しみは共にある

ドラマ「それでも、生きてゆく」を観る。

被害者家族と加害者家族のそれぞれの立場が交錯し、物語が進んでゆく。

印象に残ったのは、母親の写真を見て加害者当人が大粒の涙を流したところや、加害者当人が妊娠した彼女を階段にビニール袋を仕掛けて転ばせ流産させたところ、そして川添のベンチで腰掛けた加害者の妹と被害者の兄がバケツに向かって石を投げながら会話するシーン。

そして辻井伸行さんによる音楽も大変素晴らしかった。

やっぱり普通に生きる、生きようとするっていうのは疲れるなと感じた。

何かを決め付けるのではなく、しっかり話を聞く、分かったふりをしない、誰しもが苦しみを感じているだろうけどその苦しみ波きっといつか誰かと分かち合える、そんなことを考えた。

希望という言葉がドラマで出てきた。心についても。

好きな人のことを考えること。誰かにもらうもの。

逃げ出すと命より先に目が死んでゆく。

朝日を見て、今日も新しい一日が始まる。

そう思えるだけで、生きてるっことなのかもしれないと思えた。

ミッションは遂行された

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」を観る。

迫力満点のアクションシーンの数々に終始魅了された。

トム・クルーズすごすぎ。

編集も素晴らしく、160分があっという間に観終わった。

鑑賞後、メイキング映像をチェック。

カーチェイスや山からバイクごとダイブ、列車の上での取っ組み合いなどのシーンは、CGではなくリアルで撮影した映像だと知り、驚愕した。

自動運転や防犯カメラの顔識別は、遠くない未来にきっと当たり前になるのだろう。

映画館で観れて良かった。

どう生きるか?の先にあるもの

映画館で「君たちはどう生きるか」を観る。

 

宮﨑駿のおそらく最後になるであろうジブリ映画。

 

映画の中は、宮﨑駿の人生が投影されねいるのか、どこまでも青春で、苦悩が満ち、混沌とした世界は、とても生きづらいのだけれど、積み木のように積み上げていく選択ができるのだと、気づかされた。

 

悪意で石を頭にぶつけて怪我した主人公は、ファンタジーの世界だが、きっと生きるための衝動と出会ったのだと思う。

 

宮﨑駿が何を伝えたかったのは定かではないものの、きっと未来を信じて歩んでいってほしいという願いが込められているのだと思う。

 

人生という積み木は、好きなように積んでいいんだよ、という優しさに満ち溢れた作品だった。